スクリーマデリカ！

　
　プライマル・スクリーム / ディキシー・ナーゴ EP (1992)

　ちょっと前にMac版の iTunesが3つに分裂して、音楽アプリは『ミュージック』になり・・。
　で、曲はほとんどMac Book Proに入れてるので、いろいろ見返したりしてるんですが、知らないうちにかなりの数になっていて、あれっこんなのあったんだ、という曲もあるわけです。

　今回、曲名が「Screamadelica」というのがあって、どう考えてもプライマル・スクリームだよな、でも、アルバム『スクリーマデリカ』にタイトル曲なんかあったっけ、と思いながら聴いてたら、これがめちゃくちゃ素晴らしくて！
　で、確認したらやっぱりアルバムにはなく、あの『ディキシー・ナーゴ EP』の収録曲だったのです。
　おわー、やっぱりこの頃のプライマルは、シングルが凄いよな。というか、アルバム収録曲すべてより、この「Screamadelica」のほうがいいじゃん。10分にも及ぶ、まるで奇跡のような、幾つもの音楽性の融合。カッコいい。

　やっぱりプライマルは、このままサイケでソウルフルなアシッドロックを極めるべきだったんだよ！
　アシッドハウスやデジタルロックの道を突き進むべきだったんだ。
　なんだよ、あの『ロックス』って・・。

　・・と、ひとこと言ってやりたいくらい、この「Screamadelica」はいいです。
　うーん、あの頃の、突如高みに達してしまったプライマルの音楽性は、本人たちの資質だったのか、周りのクリエイターたちが凄かったのか。

　もう2度と作り得ないだろう、一瞬でも世界のトップに君臨した、時代の申し子な曲たち。

スーツ似合ってるぞ！

　

　今クール、ぶっちぎりでNo.1のドラマだった。
　まず脚本が素晴らしすぎる。そして生田斗真はもはや主人公の満にしか見えない（はまり役）。
　姉家族がまた良かったんだよね。いつも気兼ねしてる再婚夫の安田顕や、娘役の清原果耶もすごく良かったけど、やっぱり姉役の小池栄子。高速で姉弟は口喧嘩ばっかりするんだけど、決して表には出さない奥底には微笑ましさがあって、そこまで表現してたからすごいよね。

　毎回笑って、見終わった後はすっきりして、頑張ろうと思えたドラマだった。
　最後、まさかあのヘタウマなロッキーの演奏で、あんなに泣くとは思わなかったよ。（ニートの歌も良かったけど）
　そして、後ろ姿で手を振った「スーツ似合ってるぞ」のエールね！

　いつか自分のハガキを、ラジオパーソナリティーになった春海が読んでくれないかな。

52ガールズ

　
　The B-52's / The B-52's (1979)

　今聴いても懐かしいような新しいようなサウンドだけれど、当時だってまったくそうだったに違いないB-52's のファースト・アルバム。
　まさにレトロ・フューチャーではちきれんばかりの、50's（～未来への）ロック・アルバム。

　女性陣のあまりに素晴らしいヴォーカル & コーラス（壊れた拡声器のよう）が、つまらない現実を叩き壊し、まるでSF映画の偽サウンドトラックのような楽曲が、まったくもって世界を混乱に陥れる。
（そしていかしたギター・リフとロック・ロブスターが襲ってくる！）。

　ガレージ・ロックが、メイン・ストリームなどではなく、アメリカのどこか名も知れぬところから出現したリアル感をまざまざと教えてくれる、突然変異の傑作アルバム。
　ここでの暗号は、『危険なナンバー6060-842』だ。

あなたはきっとたえまなく流れる

　中山美穂 / You're My Only Shinin' Star

　ぜんぜん気も合わないし、絶対に分かり合えないと思っていた会社の同僚が、実はこの曲が好きだったことが分かった時は、もしかしたら人は分かり合えるのかもしれないな、と思った。
　もうずいぶん前に辞めてしまった会社だから、本当はどうか分からないけれど。

　だいたい人間なんて分かり合えるはずないじゃん、と日頃から思っている自分が、ちょっとでも血迷ってしまったくらい、音楽は偉大だし、過ぎ去った想い出は、かけがえのないものなのだ。