雨の中の涙のように
Blade Runner (1982)
高校生の時に観て、本当に衝撃を受けた映画。
自分の人生にもっとも影響を与えた作品のひとつ。
80年代後半の当時はまだ、一部に熱狂的なファンを持つカルト映画に過ぎなかった。
でも、ルトガー・ハウワーのあのセリフが、作品を特別なものへと変えた。
それはアジアンティックで退廃的な世界観と同じくらい、重要なことだった。
そんな想い出も、やがて消える。雨の中の、涙のように・・。
(当時のVHSでは、「涙のように、雨のように」と訳されていたけれど)
きっと彼も、還るべき時が来たのだろう。タンホイザーゲートの向こう側へ。
雨の中の、涙のように。
かけがえのない日々の中を流れる・・
Level 42 / Running In The Family (1987)
ティーンエイジャーの時に、本当によく聴いたアルバム。
ブリティッシュ・ポップのセンスの良さと、ジャズやブルーアイドソウルといった音楽感が絶妙にマッチした、80年代後期の傑作。
トランスパレントでブルーな感覚は、10代のかけがえのない日々を、軽やかに、そしてメランコリックに、流れていった。