戦争は女の顔をしていない
戦争が始まったとき、最初にこの本が思い浮かんだ。
ちょうど一年前に「100分で名著」で取り上げていて、衝撃を受けた作品だった。
まさか現代において、同じテーマの問題が同様に(ほぼ同じ場所で)起こるとは思わなかった。
スローガンのすり替えによる国家からの搾取に加え、男性社会における女性性の搾取、それを丹念に聞き取り、まとめ上げた著者の現在の境遇。それらを考えると、この世の矛盾と冷徹さに怒りが込み上げ、また、無力感にも襲われる。
まさに、戦争は女の顔をしていない。
戦争は愚かしい。